『偽装と談合の構図を理解するとわかりやすい』
コラムニスト勝谷誠彦氏が「利権談合共産主義」という言葉で
日本という「偽装国家」を説明する第二弾。
メルマガを読んでいる人にはおなじみの内容かもしれないが、
なぜこんなに偽装が発覚するのか、日頃から疑問に思っている人にとって
わかりやすい説明になっていると思う。
つまり閉鎖的なシステムにおいては、
特定の人だけが利益(利権)を得るような偽装や
それを含めた談合が発生しやすいということである。
そして、その損害をこうむるのは良民常民なのだ。
例として、防衛省での随意契約において、
米国と比較すると、2割も高い価格で同じ兵器を購入しているという現実は、
何よりも競争がないからに他ならない。
そして、その差額は一部が口利きした政治家に献金され、
大半は役人の天下りの人件費に当てられる(勝谷氏はこの天下りには言及していないが)。
本書で特に気に入ったのは、マスコミ批判のくだりである。
読売新聞のナベツネ氏にフィクサーを気取るのはやめろ、
と言っているのはもっともな話だ。
新聞が意見を持つのは当然としても、総理選びに(文字通り)手を出すのは許されない。
新聞がテレビを傘下においている現状で、それは現実のものになってしまった。
自民党総裁選をめぐる麻生おろしキャンペーンのことである。
また、大マスコミ(新聞とテレビ)にはタブーがいくつもあり、その一つが広告主である。
かの宗教団体、世界的自動車メーカーなど、
莫大な広告費を払ってくれるスポンサーはなぜかニュースにならない場合がある。
だが別のルートからニュースが入るネット時代にあっては、もう隠しても無駄なのだ。
偽装と談合を打破する解決策として、著者は政権交代を挙げている。
民主党は頼りないかもしれないが、
それでも政権が入れ替わることで利権のつながりを一旦絶つことができる。
民主党自体の浄化はそれからで構わないという。
この点は、今後を占う上で参考にすべき考え方であると思う。